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胆石症
胆石症について
胆石症について
胆石症
胆石症(たんせきしょう)は、胆嚢(胆のう)内で胆汁の成分が固まってできる小さな石状になる状態です。日本人ではだいたい5~10%の人に胆石がみられます。胆のう内でさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
胆石症になりやすい人
- 肥満: 肥満や過体重は胆石症のリスクを高めます。
- 食生活: 高脂肪、高コレステロールの食事が胆石のリスクを増加させる可能性があります。
- 遺伝的要因: 家族に胆石症の人が多い場合、リスクが高くなることがあります。
- ホルモンの影響: 女性ホルモン(エストロゲン)の影響で、特に妊娠歴のある女性や経口避妊薬を使用している女性に多いとされています。
胆石症の症状
胆石症の症状は人によって異なりますが、以下のような症状が見られることがあります。ただ実際には症状がない人の方が多いです。
- 腹部の痛み: 特に右上腹部や背中に痛みを感じることがあります。
- 消化不良: 食後に吐き気や胸焼けを感じることがあります。
- 黄疸: 皮膚や目の白い部分が黄色くなることがあります(重症の場合)。
胆石症の診断
胆石症は以下の方法で診断されます
超音波検査
胆のう内の胆石を視覚的に確認するための最も一般的な検査方法です。
CT/MRI検査
胆石の位置やサイズを詳細に評価するためにCT検査による画像診断が必要になります。
また、手術をご希望の患者さまは、造影剤を用いたCT検査(DIC-CT)により、胆のうの位置、胆管の情報など手術に必要な画像検査を行います。造影剤アレルギーなどがある方は、MRI検査(MRCP)による画像診断で対応いたしますのでご安心ください。
手術が必要とされる場合
胆石症は検査をすると見つかることが多いですが、全員に手術が必要なわけではありません。胆石による症状がある場合は手術を検討することになり、胆石を持っている人の約10%の方に手術が必要となってきます。
日帰り手術が可能な症例
胆石による胆のうポリープ : 胆石が胆のうにポリープを伴い、がんのリスクが高いとされる場合
繰り返しの痛みや発作 : 胆石が繰り返し発作を引き起こす場合
入院治療が必要な症例
胆のう炎 : 胆石が胆のうに炎症を引き起こしている場合
胆管結石 : 胆石が胆管に詰まり、黄疸や感染(胆管炎)を引き起こしている場合
(病院での治療が必要ということになれば適切な病院を紹介させていただきます)
胆石症の日帰り手術
胆石症の治療方法には薬物療法や生活習慣の改善もありますが効果は不確実で、手術が主な治療方法となります。胆石だけを除去してもまた再発してしまいますので胆のうを切除することになります。胆のうを切除しても重篤な後遺症が残る事はほとんどありません。なんば坂本外科クリニックでは、腹腔鏡下胆嚢摘出術(腹腔鏡手術)で日帰り手術をおこなっています。
胆石症日帰り手術までの流れ
初診~治療方針の決定
- 1ネット予約または電話で初診予約
- 2初診受付(問診、診察、エコー検査)
- 3手術説明、日程の決定
- 4術前検査(レントゲン、血液検査、CTまたはMRI[連携施設で検査])
- 初診日の所要時間は診察と検査で約30分~40分です
手術当日
- 1受付後
- 更衣室で着替え、回復室(個室)で待機(お付き添いの方もご一緒できます)
- 2手術室へ
- 3手術後、約2時間の術後管理
- 手術が終了すると、もとの回復室に戻ってきます。様子をみながら水分補給、トイレ歩行などが大丈夫であることを確認します。全身麻酔での手術終了後、約2時間ぐらいで電車などで帰宅していただくことができます。ご自身での車の運転はご遠慮いただいております。
帰宅後
- 1手術当日の夜
- 局所麻酔が効いており痛みはすくなく帰宅できますが、晩になると局所麻酔の効果が切れてきて痛みが出てきます。
あらかじめ痛み止めを飲んでいれば、自宅での日常生活は可能です。 - 2手術翌日
- 翌日は起き上がろうとしたり咳をしたり、お腹に力をいれると痛みがあります。
絆創膏をはずしシャワーを浴びることができます。手術後2日間はシャワーとなります。
痛み止めを飲みながら家の中での日常生活は可能ですが遠出は避けてください。 - 3手術の翌々日
- 痛みは日に日にやわらぎ、デスクワークのお仕事でしたら出勤や外出することができます。
この日まで痛み止めを飲んでいるのが平均的です。 - 4手術後1週間
- 手術から約1週間後に受診して頂き、手術後の経過確認をいたします。
特に問題がなければ軽い運動をやり始めることができます。
また手術後、約1カ月でもう一度診察を行います。
胆石症の手術費用
当院では、健康保険適用の手術・診療を中心に行っております。
健康保険適用した場合の料金の概算(既往・体格などにより多少変わります)
腹腔鏡下胆嚢摘出術
70才以上 1または2割負担 | 3割負担 | |
腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 約18,000円※ | 約110,000円★ |
※自己負担は18,000円が上限となります。
★高額療養費制度により負担が軽くなることがあります。
胆石症のよくある質問
皮膚の下を溶ける糸で縫合しテープを貼ります。抜糸は通常はありません。外来受診の時に補強用のテープを剥がします。
デスクワークでしたら手術翌日から可能です。労働や長時間の運転業務等については、医師にご相談ください。
シャワーは可能です。浴槽にお入りになるのはお控えください。入浴後は、創の周囲はこすらず乾燥したタオルで押さえるように水気を取ってください。
手術翌日より日常の動きに制限はありません。
階段の昇降や散歩等も可能です。気分不快や創部の痛みが生じたときは休憩を取るようにしてください。
電車・バスなども乗車可能です。
自転車・バイクは短時間であれば差し支えありませんし自動車の運転も可能です。
食事は「腹六分目」くらいでお願いいたします。
アルコールは当院からの処方薬を内服している間はお控えください。
当院で日帰り手術をご希望の場合、以下の点についてご留意ください。
【帰宅手段】
手術終了後は院内でお休み頂いた後、約2時間で歩行も可能となり、電車で帰宅することも出来ます。ただし、ご自身での車の運転は麻酔の影響もあり、大変危険ですのでお控え頂いております。
【入浴制限】
手術が終わった当日の入浴はできません。翌日からシャワーが可能ですが約1週間はシャワーのみとなり浴槽に浸かるのはお控え頂いております。
【当日の付き添い】
ご家族の付き添いは必要要件ではありません。お一人で手術を受け、お一人でお帰りになる方も多いのでご安心ください。また、お付き添いの方が来院された場合は、リカバリールームでお待ちいただくことができます。
以上、三点のご案内です。ご不明な点は、お気軽にスタッフまでお尋ねください。